貞山運河事典

東名・北上運河とともに阿武隈川・北上川を結ぶその全容を紹介します
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野蒜水門  のびるすいもん
                                                                 
   所在地     東松島市野蒜
   型式       プレートガーダ式鋼製マイターゲート(ステンレス製)
             (幅 10.6m  × 高さ 7.5m  × 2枚)
       本体      長さ 15.3m     水路幅 17.5m     高さ  7.5m
   開閉動力  ユニット一体型油圧シリンダー、左右各1基
   開閉速度  全開 ←→ 全閉 30分
   扉体重量  107トン(2枚合計)

 

                               (2007.8.16撮影)

                                     (2007.8.16撮影)

                                      (2007.8.16撮影)

 

  ◆野蒜水門のしくみ

  

  水門はゲートを上に引き上げるのが一般的     この方式はゲートを観音開きに開閉する

   です。しかしこの形式では、船舶が通航する    もので、堤防の高さより上に構造物を必要

   には背の高い構造となり、景観を損ねるとと    としません。またゲート保守のための管理橋

   もに工事費が高いという理由から採用されま    も必要ありません。こうしたことから景観にも

   せんでした。                       配慮し、コスト縮減も図られました。

        従来の形式では、油タンク、油圧ポンプなど    この形式は油圧シリンダーに油タンク、油圧

    の機器が単品で配置され、油圧配管の工事    ポンプなどの機器が一体化された新技術で

    も行うため、工事費が掛かりました。         検査も容易となり、信頼性が向上しました。         

                                  また油圧配管もこのユニットに組み込まれる

                                       るため、コストの縮減につながりました。 

 

       ◆ レンガ◆

    この水門に使用しているレンガは、凍害による劣化を防止するため”焼き”の温度を上げた含  

    水率の低いレンガ(含水率5%以下、1200℃~1300℃で達成)です、あえて色を変え、一部

    コブつきのレンガにするとともに、わざと大きな容器の中で回転させ角を落としています。レン 

    ガを縦に並べた装飾は、野蒜築港跡の新鳴瀬川レンガ橋台にならったものです。レンガの基 

    本的な配列はイギリス積みといい、大きな強度を必要とする土木構造物に使われる積み方で

    す。

 

    また、目地は白セメントを使用し、レンガという素材が浮かび上がるよう配慮しました。

    こうした工夫で、野蒜の歴史を感じさせ、大きな壁面でも凹凸のある表情となっています。

 

   ◆コーナーストーン◆

    レンガ構造でも角部は補強のため石材が使われることが多いため、角石を設置しています。

    石材としては耐久性に富んだ白御影石(花崗岩)を使用しました。国会議事堂に使われている

    ものと同じです。

 

   ◆ゲート等の塗装◆

    レンガの色との調和を考慮し、日本の伝統色から深みのある緑色で、松や杉等の常緑樹の緑

    である「千歳緑(せんざいみどり)」を選びました。上部の転落防止柵は目立たないようにして

    います。

 

 

 

  ※出典:パンフレット『地域の暮らしに安全・安心を 野蒜水門』 から抜粋掲載

       資料提供:国土交通省東北地方整備局北上川下流河川事務所  ⇒ こちら